お客様概要
株式会社オプテージは、独自の光ファイバーネットワークを基盤とした家庭向け光インターネットサービス「eo(イオ)」、携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」、法人向け情報通信サービス、クラウドサービスや自社運営のデータセンターなどを提供している、関西電力100%出資の情報通信企業です。
2021年3月、京橋オプテージビルの中にある撮影・収録スタジオ設備の一部として、IHSE社製KVMシステムをご採用いただきました。さらにシステム全体の拡張に伴い、2025年にはKVMシステムの追加増設も行われました。

課題
IHSEを導入いただくより以前、システムを構成する各機器は、マシンルームからスタジオサブまで、他社製のエクステンダーを使った単純延長で運用されていました。しかし運用が進むにつれ、一部の端末において操作画面の乱れやマウス操作が出来なくなる、映像が途切れるなどの問題が発生し、業務に支障をきたしていました。
また、接続される機器は多岐にわたり、ビデオ出力はアナログ信号とデジタル信号が混在し、解像度も機器ごとに異なっていました。こうした状況を背景に、システム全体を統合的に管理し、ソースとなる機器を柔軟に切り替えて運用できる仕組みが求められていました。
結果および採用の理由
こうした課題に対し、オプテージ様が最終的に採用されたのがIHSE社製KVMシステム「Dracoシリーズ」です。
採用の決め手となったのは、まず放送局での豊富な導入実績に裏付けられた高い安定性でした。
さらに、EDID固定化機能や、内部にA/Dコンバータとスケーラーを内蔵したDVI-Iモデルの送信機(CPUユニット)の採用により、アナログ・デジタルが混在し解像度も機器ごとに異なる環境でも安定動作が期待できました。
これらにより、従来のシステムで頻発していた画面の乱れや操作不良といった問題を根本から解消できる見込みがありました。
また、受信機(CONユニット)をディスプレイ背面に直接取り付けられる省スペース設計は、卓上を有効に活用し、オペレーション環境を改善できる点で大きな魅力となりました。
そして、プログラマブルキーボードによる機器切替の簡便な操作性も高く評価されました。
ワンタッチで必要な画面を呼び出せることで、少人数でも効率的に作業を行える運用が可能になります。
これらの特長により、従来の不具合を解消すると同時に、現場の作業環境改善にも直結すると判断され、採用に至りました。
システム構成
提案したシステム全体像は下図の通りです。送信機(CPUユニット)とMTXスイッチをマシンルーム内に集約し、スタジオサブおよびオペレーション卓(中央島)には受信機(CONユニット)を配置。すべてのCONユニットはディスプレイ背面に固定され、プログラマブルキーボードを接続することで、必要な機器をワンタッチで呼び出せる構成としました。
オプテージ様KVM接続イメージ
ディスプレイ背面にCONユニットを直接取り付けることで、卓上のスペースを有効活用しています。従来のように受信機を卓上に置く必要がなくなり、配線もすっきり整理されるため、作業エリアを広く確保できるようになりました。

各CONユニットにはプログラマブルキーボードが接続されており、複数のキー操作が必要なマクロ呼び出しを1キーに記憶させることができるため、MTXスイッチに接続された各機器を簡単な操作で選択・表示させ、瞬時に操作することが可能になりました。

スタジオサブのオペレーション卓の様子。3台のモニターを切り替えながら必要な機器の操作画面を表示し、生放送中でも柔軟に対応できる環境を実現しています。TriCasterやTVUをはじめとする複数の機材を並行して監視・操作できるため、少人数でも効率的な番組制作が可能になりました。

オペレーション卓の「中央島」では、少人数でのオペレーションにも対応できるよう、全てのディスプレイはモニターアームを使って設置されており、必要に応じてディスプレイの位置やレイアウトを変更しながら作業することが可能となっています。

将来的拡張性
2021年の導入当初は、当時のシステム規模から32ポートのMTXスイッチ1式を使ってKVMシステムを構築していましたが、システム全体の拡張・更新に伴い、2025年に更に32ポートのMTXスイッチを追加増設し、2式のMTXスイッチをグリッド構成(タイライン接続)することでKVMシステム全体のサイズアップを図っています。これにより、今後の更なるシステム拡張においては、CPUユニットやCONユニットの増設だけで容易に対応できます。

